2018.02.20

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26万文字の弊害(2)ー読書時間ー

本を読む時間というのは何時間くらいでしょうか?
人により、その状況により千差万別。一概には言えませんよね。

夏休みや冬休み。じっくり時間が取れるときや
風邪をひいて学校は休み。朝からゴロゴロと布団に入っている日なら
それこそ一日中、好きなだけ本を読み続けることはできるでしょう。
通学や通勤の電車の中では決まった時間しか読めないですよね。

もちろん、本が面白くて止まらない時もあれば
なんか突っかかって素直に読み進めない時もあります。

読者が本を読む時間なんて分からないのだから書き手は考えなくてもいいや!

なのでしょうか?

「旅芸人の記録」という映画はテオ・アンゲロプロス監督の傑作で、上映時間は4時間をちょっと切るくらいで
岩波ホールで上映した時は途中で休息が入りました。
トールキンの「指輪物語」は日本語訳で文庫版で9冊です。
京極夏彦の「姑獲鳥の夏」はオランダまでの飛行機の中で読みました。

赤川次郎の「三毛猫ホームズ」シリーズなら、学校の帰りに本屋に寄って
そのまま電車の中で読み始め、その日の夜には読み終えてしまいます。
映画や舞台のシナリオは、ある一定時間の中で上演できるように書かれていますし
テレビCMなどはきっかり尺の長さが決まっています。

これまで、ある一定時間内で完結することを想定した仕事をしていきました。
要するにページ数や文字数、上映時間や視聴時間が決まっっている仕事ですね。
ですので、今回書いた小説も一応の読書時間を想定しています。
一気に読んでいただければ、だいたい3、4時間。イメージとしては映画1本分くらい。
電車の中や家事の合間に時間をとって読んでいただけるなら1週間くらい。
それくらいを想定しました。

まあ、読んでいただければという大きな壁がありますから
想定通りには行かないのも想定内です(笑)。
目がショボショボしたり、トイレに行ったり、目的地に着いてしまったり。
想定です。一応のこちらの心構えです。

26万字がそれに合うのか? という根本的な問題はあります。
ありますが、この文字数を想定した時間内で楽しんでいただくために
どのような形にするかは色々工夫をしなかればなりません。

考えたことは次回にします。

これで1000字以内(笑)

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